現場を強くする、介護事業の経営の知恵袋
ホーム › 制度・法改正対応

介護休暇とは?取得条件・日数・給与を解説

公開: 2026-09-09 / 更新: 2026-09-09 ・ 読了 約4分

介護休暇とは何か:結論から解説

介護休暇とは、要介護状態の家族を介護する労働者が、育児介護休業法に基づき年間5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで取得できる休暇制度のことです。介護休業とは別の制度であり、通院の付き添いや介護サービスの手続きなど短期的な用事に対応するために設けられています。本記事では、取得条件、日数の数え方、給与の扱い、介護休業との違い、事業者が就業規則で整備すべきポイントを具体的に解説します。

介護休暇の対象者と取得条件

介護休暇を取得できるのは、要介護状態にある配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫を介護する労働者です。ここでいう「要介護状態」とは、負傷、疾病または身体上・精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態を指し、介護保険の要介護認定を受けていなくても対象になり得ます。

以前は労使協定により勤続6カ月未満の労働者を対象外にできましたが、2021年1月の法改正で継続雇用期間の要件が撤廃され、原則として入社日から取得可能になりました。ただし、週の所定労働日数が2日以下の労働者は労使協定により対象外とすることができます。この点は制度改正の経緯を誤解している事業所も多いため、就業規則の確認が欠かせません。

半日単位・時間単位での取得

2021年1月からは、時間単位での取得が原則すべての労働者に対して可能になりました。これにより、通院の送迎だけ数時間休むといった柔軟な使い方ができるようになっています。ただし業務の性質上、時間単位取得になじまない一部の業務については労使協定で除外できる場合があります。

介護事業所の集客の記事づくりを、ことば選びから公開まで毎日代行します。1日667円(税抜)から。

集客の記事づくりを任せる →

介護休暇の日数と数え方

介護休暇の年間付与日数は、対象家族が1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日です。ここでの「年」は、就業規則等で特段の定めがない限り毎年4月1日から翌年3月31日までの期間で計算します。

例えば要介護の父親と配偶者の母親をどちらも介護している職員は、合計で年10日まで取得できる計算になります。半日・時間単位で取得した場合は、その合計時間が1日の所定労働時間に達した時点で1日分として扱われるのが一般的な考え方です。

失敗しやすいケース

現場でよくあるのが、介護休暇と有給休暇を混同して管理してしまう失敗です。ある小規模の訪問介護事業所では、シフト管理担当者が介護休暇の取得日数を年次有給休暇の残日数と同じ台帳で管理しており、年度途中で「介護休暇なのに有給消化扱いになっていた」という記録の食い違いが発生しました。結果として職員から不信感を招き、労務相談窓口への問い合わせにまで発展しています。介護休暇は法律上、有給休暇とは別枠で管理する必要があるため、勤怠システムまたは台帳を分けて運用することが重要です。

給与は有給か無給か

介護休暇中の賃金を有給とするか無給とするかは、法律上は事業者の判断に委ねられています。育児介護休業法では取得できる権利を保障しているのみで、賃金支払いまでは義務付けていません。実際には無給としている事業所が多い一方、福利厚生の一環として有給扱いにする事業所もあります。介護休業給付金のような雇用保険からの給付は介護休暇には設けられていない点も、介護休業との大きな違いです。

給与を無給とする場合は、就業規則にその旨を明記し、採用時や入社時研修で職員に周知しておくことが後のトラブル防止につながります。給与の取り扱いを曖昧にしたまま制度を運用すると、退職時の未払い賃金トラブルに発展する可能性があるため、賃金規程との整合性は社会保険労務士など専門家に確認することをおすすめします。

介護休業との違い

介護休暇と混同されやすいのが介護休業です。介護休業は対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取得できる長期の休業制度で、要件を満たせば雇用保険から介護休業給付金(休業開始時賃金の目安として67%相当)が支給されます。一方、介護休暇は短期的・突発的な用事に対応するための年単位の休暇で、給付金の対象にはなりません。両制度は目的も期間も異なるため、職員からの相談を受ける管理者は違いを正確に説明できるようにしておく必要があります。

介護事業者が就業規則で整備すべきポイント

介護事業所は職員自身が家族の介護を担うケースも少なくなく、離職防止の観点からも制度の周知と運用の整備が経営課題になります。制度の詳細や最新の改正情報は、厚生労働省の公式サイトで確認できます。

まとめ

介護休暇は要介護家族のため年5日または10日取得できる短期休暇で、介護休業とは別制度です。給与や運用ルールを就業規則で明確にし、職員が安心して働ける体制を整えましょう。

よくある質問

Q. 介護休暇は誰でも取得できますか?
A. 要介護状態にある配偶者や父母、子などを介護する労働者が対象です。週の所定労働日数が2日以下の場合は労使協定により対象外となることがあるため、就業規則を確認してください。
Q. 介護休暇中の給料は支払われますか?
A. 法律上は有給か無給かは事業者の判断に委ねられています。無給とする事業所が多いですが、就業規則に明記し、事前に職員へ周知しておくことが重要です。
Q. 介護休暇と介護休業はどう違いますか?
A. 介護休暇は年5日または10日取得できる短期の休暇で、介護休業は対象家族1人につき通算93日まで取得できる長期の休業です。介護休業には雇用保険から給付金が支給される場合がありますが、介護休暇にはありません。
この記事をシェア: X(Twitter) LINE

あわせて読みたい

関連データ

愛知県知多郡美浜町の障害福祉サービス事業所一覧|19件
青森県五所川原市の障害福祉サービス事業所一覧|166件
奈良県香芝市の介護事業所一覧|116件
奈良県宇陀市の介護事業所一覧|78件
→ 地域をすべて見る

介護事業所の集客の記事づくりを、ことば選びから公開まで毎日代行します。1日667円(税抜)から。

集客の記事づくりを任せる →