介護休暇とは?簡単に仕組みと日数を解説【2026年】
この記事の要点
- 介護休暇は対象家族1人で年5日、2人以上で年10日まで取得できる
- 介護休業(通算93日)とは目的も日数も異なり区別が必要
- 当日申請も可能だが運用細則は就業規則ごとに確認が要る
介護休暇とは何かを簡単に言うと
介護休暇とは、要介護状態にある家族の世話のために、1年に数日単位で取得できる休暇制度のことです。対象家族1人につき年5日、2人以上の場合は年10日まで取得でき、時間単位での取得も認められています。
育児・介護休業法に基づく制度で、通院の付き添いや介護サービスの手続きといった、短時間で済む用事に対応するために作られました。制度の正式名称や細かい運用は事業所の就業規則によって差があるため、最終的な取得条件は勤務先の人事担当者や厚生労働省の情報で確認することをおすすめします。
介護休暇と介護休業の違い(混同しやすい独自視点)
介護休暇とよく似た名称の制度に「介護休業」があります。この2つは目的も日数も異なるため、混同すると申請時に手間が増えるケースがあります。
- 介護休暇:年5日(対象家族2人以上は年10日)、通院付き添いなど短期の用事向け
- 介護休業:対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割取得可能。長期の介護体制を整えるための制度
介護休暇は「急な用事に数時間〜1日単位で対応する」制度、介護休業は「まとまった期間、介護に専念する体制を作る」制度と理解すると区別しやすくなります。どちらも無給か有給かは就業規則によって異なり、法律上は無給でも違反にはなりません。
介護休暇を取得できる人と対象家族の範囲
介護休暇を取得できるのは、要介護状態(けがや病気、身体・精神の障害で2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)にある家族を持つ労働者です。対象となる家族の範囲は、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫までとされています。
入社して間もない従業員や、週の所定労働日数が少ないパート・アルバイトについては、労使協定によって対象外とされる場合があります。介護施設の運営側として就業規則を整備する際は、どの範囲の従業員が対象になるのかを明文化しておく必要があります。
日数の数え方でよくある誤解
介護休暇の日数は、対象家族の人数で決まる点に注意が必要です。対象家族が1人であれば年5日、2人以上であれば年10日までとなり、家族が3人になっても日数が年15日に増えるわけではありません。
現場でよくある誤解として、「対象家族が増えるたびに日数も比例して増える」と勘違いしているケースがあります。介護事業所の人事担当者がこの点を把握していないと、従業員からの申請に対して誤った案内をしてしまうおそれがあります。就業規則の説明文や社内掲示物を作成する際は、日数の上限がどのように決まるのかを具体的な数字で明記しておくと、問い合わせの手間を減らせます。

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無料で記事を作る →介護休暇の申請手順(実務の流れ)
介護休暇を取得する際の一般的な流れは、次のとおりです。
- 従業員が対象家族の状態と休暇取得を希望する日・時間を申し出る
- 事業所側が就業規則に沿って申請書類(口頭でも可とする事業所もある)を確認する
- 取得日の勤務調整やシフトの入れ替えを行う
- 休暇取得後、必要に応じて取得実績を記録する
介護休暇は、原則として当日の申し出でも取得できる点が介護休業と異なります。急な体調変化やサービス利用の都合に対応するための制度だからです。ただし、当日申請を認めるかどうかの運用細則は事業所ごとに異なるため、就業規則に明記しておくことが望ましいとされています。
申請時に起こりやすい失敗
介護事業所の人事労務の現場では、次のようなケースが起こりえます。
- 就業規則に介護休暇の規定はあるものの、時間単位取得の運用ルールが曖昧で、現場の管理者ごとに対応がばらつく
- 対象家族の範囲を誤って狭く案内し、本来取得できる従業員が申請をあきらめてしまう
- 介護休暇と有給休暇の扱いを混同し、賃金計算で誤りが生じる
こうした失敗を防ぐには、就業規則の該当条文を定期的に見直し、人事担当者だけでなく現場の管理職にも制度の概要を共有しておくことが有効です。制度の解釈に迷う場合は、社会保険労務士など専門家への相談も選択肢になります。
介護事業所の経営者が押さえておきたいポイント
介護事業所は、利用者の家族からの問い合わせだけでなく、自社の従業員自身が介護休暇を利用する立場になることも少なくありません。訪問介護やデイサービスの職員が、自分の親の介護のために休暇を取得するケースは珍しくなく、人員配置の計画にあらかじめ組み込んでおく必要があります。
特に小規模な事業所では、1人が急に休むとシフト全体に影響が出やすいため、次のような対応を検討する事業所もあります。
- 介護休暇の取得実績を月次で集計し、繁忙期との重なりを把握する
- 複数担当制を取り入れ、特定の職員が休んでも業務が止まらない体制を作る
- 就業規則の見直し時期を年1回程度定め、法改正の有無を確認する
育児・介護休業法は改正が重ねられてきた経緯があり、対象家族の範囲や時間単位取得の扱いなど細部が変わることがあります。制度の運用を社内規定に落とし込む際は、最新の内容を厚生労働省の公式情報で確認し、不明な点は専門家に相談しながら進めることをおすすめします。従業員の家族の健康状態は個人差があり、必要な休暇の頻度も一人ひとり異なるため、画一的な運用ではなく柔軟な対応を心がける事業所が増えています。
まとめ
介護休暇は、対象家族1人につき年5日、2人以上で年10日まで取得できる短期の休暇制度で、通院付き添いなど日常的な介護の用事に対応するために設けられています。介護休業とは目的も日数も異なるため、両者を区別して就業規則に明記しておくことが実務上のトラブルを防ぐポイントです。制度の詳細や最新の改正内容は、厚生労働省の公式情報や社会保険労務士への相談を通じて確認することをおすすめします。
よくある質問
- Q. 介護休暇は有給ですか無給ですか?
- A. 法律上は無給でも違反にはならず、有給とするかは事業所の就業規則によって異なります。自社の規定を確認することをおすすめします。
- Q. 介護休暇は時間単位で取得できますか?
- A. 育児・介護休業法の改正により時間単位での取得が認められています。ただし運用の細則は事業所ごとに定められているため、就業規則で確認が必要です。
- Q. パートやアルバイトも介護休暇を取得できますか?
- A. 原則として取得できますが、労使協定により勤続期間や週の所定労働日数が少ない従業員を対象外とする場合があります。勤務先の規定を確認してください。
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